保険証の裏面の臓器提供意思表示カード、「親族優先」って書けるの知ってる?

国民健康保険に加入中の皆さん。新しい保険証は届きましたか? 明日10月1日からは新しい保険証を使うことになりますが、裏面には臓器提供意思カードになっています。

この臓器提供意思カードに「親族優先提供」という記載ができることを知っていますか?

■臓器提供意思カードとは

臓器提供意思カードは、自分が死んだ時に移植のために臓器を提供するかどうかを意思表示するためのカードです。脳死でも提供するか、心臓停止後に限り提供するか、提供をしないかを選べます。また提供したくない臓器も明示できます。

■「親族優先提供」の意思表示方法

この臓器提供意思カードに、親族への優先提供を希望する旨の意思表示をすることができます。具体的には特記欄に「親族優先」と記載するだけです。

■「生きている間に移植はできない。でも…」に対応

この「親族優先」を利用すると、臓器提供の際には親族(配偶者、子供、父母)が優先されます。

たとえばAさんの父親が透析をしているとします。Aさんは父親に腎臓を提供するか迷ったけれど、父親に「おまえの子供が腎臓が悪くなった時に提供してやれ」と言われて提供をしなかったとします。

ところがAさんが何らかの事情で死亡した場合、子供がその段階で健康であればAさんは父親に臓器を提供したいと思うかもしれません。その希望を臓器提供意思カードで表示できるのです。

■病気であっても高齢であっても提供者になれる

がんや全身性の感染症で亡くなった場合は臓器提供できないこともありますが、健康状況や輸血歴、年齢にかかわらず提供の意思表示をしておけば、医学的に提供が可能な臓器は提供されます。

たとえば母親が腎臓の提供を申し出てくれたものの、母親の年齢と健康状態を心配して断っていたBさんは、母親が臓器提供意思カードに「親族優先」と書いておいてくれれば、母親が死亡したときには臓器を提供してもらえる可能性があります。

■「親族優先提供」を受けるには

ただし、優先提供を受けるためには条件があります。
まず、提供者が15歳以上であること。医学的な適合条件を満たしていること。また、提供を受ける人があらかじめ移植希望登録をしていること。提供する人が自殺で死亡していないこと。この4点が主な条件です。

■特記欄に「◯◯さんだけにしか提供したくない」と書くのはNG

特記欄に「◯◯さんに提供したい」と書いている場合は、◯◯さんを含めた親族が優先になります。ところが「◯◯さんだけにしか提供したくない」と書いてしまうと、親族も含めて臓器提供が行われません。注意が必要です。

■もちろん国民健康保険証の裏面ではなくても同様

上記の内容は、もちろん健康保険証の裏面に限ることではありません。運転免許証やマイナンバーカードにも臓器提供意思表示欄が記載されるようになっています。

■終わりに

臓器提供は受ける側もする側もいろいろと考えるものです。腎臓は2つあるため、提供者が生きている間にも提供は行えますが、提供を受けなくても透析を行えば生きていけるということもあり、迷う人も多いかもしれません。迷っている人は、まずは当座の意思表示として「親族優先提供」を書き込んでみてはいかがでしょうか。

参考:日本臓器移植ネットワーク

【親族優先提供についてもっと調べる】

日本臓器移植ネットワークのサイトにはもっと詳しい情報が載っています。
日本臓器移植ネットワーク「親族優先提供について」

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